ハードボイルドが読みたくなったら『探偵はバーにいる』小説感想文


小説を読みたいな、ということで、図書館でかりた本は、

映画化もされた「探偵はバーにいる」

著者は、東直己さん

シリーズ化されているので、まずは第1作目を読むことにしました。

【ストーリー】

舞台は、札幌すすきの、大繁華街。
主人公の「俺」は、28歳で、だいたいバーで飲んだり遊んだりしている便利屋。大学の後輩から、人探しの相談を持ち掛けられ、いやいや調べていたが、殺人事件など、様々な要素が絡み合ってることに気づき、調査を進めて事件の謎を解いていく。ハードボイルド第1弾。

【感想】

「俺」に名前がないのが、斬新すぎる!なんかおもしろい。
ちなみに、映画は見ていないのですが、キャストは大泉洋さんがしたと記憶しているので、そんなイメージで読みました。


・すすきののダーティーなイメージが想像できる文言が使われている。実際、こんな状況だったのか・・・。本が書かれたのは、1992年ごろで、いまから30年も前だから、もう街並みも変わっているかもしれません。


・実はちょっとずつ読んでいたので、ストーリー展開についていけてないところもある。先が読みたい!とがつがつ読まなかったので、もしかしたら、本との相性は良くないのかもしれない。(とはいいつつ、最後は気になるので、読むのを途中ではやめませんでした)


「俺」の言葉遣いや、内心の描写がちょこちょこでてきて、そういう個所を読むのはとても面白いし、小説の醍醐味だと思う。


・「俺」はチンピラの少年に投げかけた暴言を、その少年が死んでいるのを発見したとき、激しく後悔する。自分の放った言葉に苛まれているが、もう償うことはできない。ここの描写に人間味を感じて、切ないけれど温かさを感じた。

【印象に残った言葉】

痛い目にあったって、痛いだけだ。体を傷められたとしても、体が傷むだけだ。殺されたとしても、死ぬだけだ。どんな人間も、俺を損なうことはできない。

目的は、手段を正当化しない。                 


小説っておもしろい。次はどんな物語を読もうかな。

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