オーディブルで興味深い本を見つけたので聞いてみました。
『WHOLE BRAIN(ホール・ブレイン) 心が軽くなる「脳」の動かし方』
ジル・ボルト・テイラー著
脳科学者の著者は、脳卒中の実体験をもとに、脳の仕組みについて神経解剖学という科学的見地から得た知見を示す。そして、脳科学と心理学を融合させ、自分自身で、自ら「脳」を動かし、なりたい自分になる方法について書いています。
学んだこと
左脳と右脳のキーワード
左脳
過去
個
アイデンティティ
木
条件付きの愛
自己中心的
他責
境界
言葉
時間
歌詞
右脳
今、ここ
全体
宇宙
シンクロニシティ
森
感謝
無意識
無限
メロディー
脳には4つのキャラが存在する
左脳、右脳に分けるのではなく、脳には4つのキャラがあるという。
4つのキャラは、2つの思考と2つの感情から成ります。
著者は、それぞれのキャラに名前をつけて人格として扱うことを推奨しています。
キャラ1(考える左脳)
仕事の計画をたてて、論理的にすすめられるキャラ1。
会社で仕事をする場合や物事を効率的に進める場合はこのキャラが頼りになる。
キャラ2(感じる左脳)
今おこったことを、過去の経験(感情)に紐づけをおこなうキャラ2。
深い感情、危険を察知、愛されたい。寂しがりや。
イメージとしては、5歳児。
キャラ3(感じる右脳)
楽しさ、喜び、ユーモア、自由、想像力に富むキャラ3。
共感力も高く、流れに身を任す。
キャラ4(考える右脳)
人に認めてもらう必要はない、いるだけでOK、ありままでOKというキャラ4。
自然と調和し、愛、やすらぎを与える。
脳の作戦会議のポイント
BRAINのルールに基づき、作戦会議を行う。
Breath
まず、今・ここに集中するため、深呼吸をして落ち着きます。90秒まつ。
Recognize
いま、どのキャラが前面にでてきているかを認識します。
そのキャラがどんな問題を引き起こしているか?認識する。
なお、今を過去の感情に紐づけて不安を感じるキャラ2が前面にでていることを認識した場合は、ストップをかけるとよい。
Appliciate
4つのキャラは必要だからそれぞれ存在する。
存在すること、それぞれの役割に感謝をする。
Inquire
それぞれのキャラの意見を出し、審議。その様子を観察する。
Navigate
その時、その場所で、一番適切なキャラを主役にする。
人生を舵取りする。
感想
著者は、左脳の脳出血したため、右脳の機能しかなくなったという。そのとき、それまでの認知機能や身体機能を失ったにもかかわらず、この上もない幸福感に包まれたということです。
そして、右脳だけ機能している状態だと、自分の身体がとこまでかわからない、境界がわからない、ということ話しているのがとても衝撃的でした。
左脳が停止して、個として生きていない状況は、右脳だけが稼働して全体として生きている、ということで、それが非常に幸福ということらしい。
その幸せをさぐるべく、右脳の力(キャラ3やキャラ4)をもっと活用してみたい、と思いました。
著者のすすめているとおり、脳の作戦会議については、危機的な状況に対応するためだけでなく、日常的に作戦会議を行い、脳の全部を活用できるようにしたい、と思いました。その時その時に、ふさわしいキャラが自由に出せるようになれば、他者との関係でもスムースにいきやすいでしょうし、何より、自分の心がやすらということについてメリットを感じます。
また、自分の4つのキャラと、コミュニケーションをしている相手方の4つのキャラについても考えながら対話をする、という観点がなるほど、と思いました。
確かに、他人のキャラを勝手に変えることは自分にはできないですが、他人の主人公になってるキャラがキャラ1かキャラ2かわかっていれば、こちらのキャラがどう出ればいいか、舵取りがしやすくなりそうです。
あいまいに、今の相手は、ご機嫌ななめの状態なのかな?と思うより、キャラ2っぽいな、など考えるほうがより具体的に戦略をたてられ、コミュニケーションも円滑に進められそうです。
実行したいこと
・自分のキャラ1からキャラ4まで名前をつける
・定期的に脳の作戦会議を行う(BRAINのルールに則る)
・左脳優位な生活をしがちだと思っているので、右脳を活用できるような行動をとる(散歩、ぼーっとする、など潜在意識を活発化させる時間をもつ)
総じて、非常に興味深い内容でした!!
なお、TED講演もされているそうなので、併せてチェックしたいと思います。
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