【オーディブル感想文】杉村三郎シリーズ第一弾『誰かーSomebody』(宮部みゆき著)

読書感想文

最近、オーディブルで小説を聞くのが好きです。

小説分野で探して、聞いてみようかと思ってサマリーを見た本は、シリーズものの第4弾でした。
なので、第1弾を探して、まず聞いてみることにしました。

感想を書きます。(少しのネタバレも嫌な方は、ご注意ください!)

ストーリー

「菜穂子と結婚する条件として、義父であり財界の要人である今多コンツェルン会長の今多嘉親の命で、コンツェルンの広報室に勤めることになった杉村三郎。その義父の運転手だった梶田信夫が、暴走する自転車に撥ねられて死亡した。葬儀が終わってしばらくしてから、三郎は梶田の娘たちの相談を受ける。亡き父についての本を書きたいという姉妹の思いにほだされ、一見普通な梶田の人生をたどり始めた彼の前に、意外な情景が広がり始める――。稀代のストーリーテラーが丁寧に紡ぎだした、心揺るがすミステリー。テレビドラマ化でも話題となった人気の杉村三郎シリーズ第一弾。」

(オーディブルのサマリーから引用)

感想

・主人公の杉村に好感を持てる!

主人公の杉村三郎がとてもいい人なのが、彼の行動、思考の流れによって伝わる。
妻との馴れ初めのエピソードや、梶田の2人の娘に対する行動、勤務先の同僚への対応などから思慮深く、優しい人柄なのがよくわかり、好感が持てる。応援するように聞き進められます!

・ストーリーがよくできている!

メインのストーリーに、登場人物たちのサブストーリーも盛り込まれていて、厚みあるストーリー展開になって、聞き応えがあり!
例えば、死んだ梶田の過去についての話。姉妹の確執ある関係。姉から見た両親と妹から見た両親。杉村と実家の家族のストーリーとか。

・伏線がいろんなところに!もちろん、回収もきちんとされる!

例えば、通信者ごとに着信メロディを変えられるということについて何気なく話題に出しておいて、これが後に重要なことに気づくヒントになる。
また、着信メロディを聞いた時の姉の表情の描写については、印象に残る表現が使われていた。(具体的にどう言っていたか忘れてしまいましたが・・・)重要な伏線の場面に当たるとの示唆だったのかもしれない。

・朗読も良かった!

今まで、すごく棒読みのナレーターに当たったことがあり、残念に思った作品もあったのですが、今回のナレーターさんは感情をきちんと表現する人みたいで、臨場感が増して私は好きです!

・タイトルの意味は?

実はよくわからなかったんですけど・・・
タイトルがどういう意味を込めて作られたのだろう?

ともあれ、とても面白かったので、次の第二弾も聴くことにします😊




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