【エンジン01 in 市原】まちなか講座:「日本初のファンタジー、南総里見八犬伝を語る!」を受講!

セミナー備忘録

エンジン01というイベントが、千葉県市原市にて、1月26日(金)、27日(土)、28日(日)の3日間、開催されました! 

名だたる文化人たちの講義を一講座800円で受講できるとてもありがたいイベントです。

受講した講座について学びメモを残しておきたいと思います。
どんな講座をとったかは、こちらに記載しています。


本記事では、まちなか講座「日本初のファンタジー、南総里見八犬伝を語る!」を受講した感想について書きます。

エンジン01は、1限から4限まであり、同じ時間に、大体20個の講義がされています。
そして、イベント3日目はクロージングシンポジウムの前に市原市のいろんなところでまちなか講座が開催されました。

私は、市原図書館で行われる、南総里見八犬伝に関する講座をチョイス。
正直言って、里見八犬伝を読んだことも、映像化された作品も見たことがないのですが、そのタイトルだけは知っていました。このお話の発祥の地ということを知り、何だか面白そうだなあ、それに図書館という場所が好きなこともあって、選びました。

講座は、漫画家の東村アキコさんの起案で始まり、東村さん、千葉公慈さん(住職)、辰巳琢郎さん(俳優)、和田秀樹さん(作家)の4人が講師を担当されました!

学んだこと

・南総里見八犬伝は超ロングストーリー、江戸時代のライトノベル、勧善懲悪もので、映画化されたこともある。
歴史ファンタジー、SFのはしりと位置付けられる。
さまざまな作品を取り入れ(西遊記、水滸伝など)、ドラゴンボールなど他の作品に取り入れられている。

作者の曲亭馬琴は、ライティングで初めて生計をたてた人と思われる。ゲラチェックをたくさん行い、量産するシステムを作った。
ストーリーは政治、愛、道徳、アクション、神話などさまざまなエピソードで紡がれている。
多動性があるエジソンや坂本龍馬と同じタイプ?
作品は、人を育てる教育的な側面もあるが、同時に、商業的な手法でいわゆる売れる本を作っていたようだ。馬琴は優秀なプロデューサーであったと思われる。

・物語の始まりが、タブーから始まっている。
権力を追われた母子の恨みから物語から始まる。この恨みをどうやって晴らすことができるのか?これがテーマになっている。仏教のテーマと同じ。恨みをどうやって乗り越えるか(報恩行)

文学・エンタメは、学びや教育に加え、心の傷を癒すためにも存在価値がある。そうすると、里見八犬伝のテーマである、恨みをどうやってはらすか?は、人々が心の傷をどうやったら癒せるか?のヒントを示すもので、存在価値があるものだ。それが人気に繋がった?

・里見八犬伝のモデルと思われる姫のお墓が市原に存在する。また、磁場の転換を示す地層が地上に剥き出しになることは珍しいというが、この地層が「チバニアン」として登録されている。この地に里見八犬伝のモデルの由来と思われる城があり、そこで、権力を追われた母子の処刑がなされ、末代まで乗ろうと言い残し、息絶えたという。

・南総里見八犬伝は、ファンタジー物語であるが、仏教で言うところの、神通力を表したものではないか。現実と理想のギャップを埋めて人々が恨みを乗り越え、自分の傷を癒すことができるのが、ファンタジーであり、神通力なのではないか。

・東村アキコさん、海外から漫画のオファーをいただくときの要件の1つに、ファンタジーを入れてください、と言われるそう。ファンタジー(異世界ものとか、転生ものとか)は、文化の関係なく、世界共通だからだ。(ハリーポッターも世界でヒットしたし)

感想

漫画家の東村アキコさんが進行する形で、講師の方々が色々トークする形態でした。

千葉さんは市原市の観光大使もされている住職で、南総里見八犬伝のテーマ(人はどうやって恨みを晴らし、乗り越えるのか?)を仏教の教えと関連させて話をされ、興味深かった。
また、物語の起源となる場所や、チバニアンという世界的に認められた断層も関連させて、南総里見八犬伝の存在意義について触れられ、そのつながりが、偶然なのか、元々結びついていたことなのか、とてもロマンがあるとワクワクしました。
講師陣も、会場も、えー、そんな関連があるの?!と、とても盛り上がってました!

作家の和田さんのお話で、作者の馬琴は、初めてライターとして生計を立てた人、作家というよりプロデューサーみたいな人だったという説明が面白かったです。

また、東村さんも、馬琴のことを商業的に才能があったのではないか、というような指摘をされていた。東村さん自体も、漫画のビジネスを国際的に行なっている人だから、そういう点によく気づかれるんだろうな、と思った。
海外から漫画のオファーを依頼される時、ファンタジーにしてください、と依頼される、ファンタジーは世界共通だから、という考え方が非常に説得的だった。
私も、作詞をしたり物語を作ったりするのですが、そうか、万国共通のファンタジーをテーマにすればいいのか、とヒントいただきました!

千葉の市原と南総里見八犬伝の関係は深いということがわかったので、ぜひ、観光に役立てたいですね!ということで話が盛り上がりました。なんだかとても楽しくて和やかな雰囲気でした!
チバニアンについては、実は、オープニングシンポジウムで勝間和代さんが言っているので初めて知りました。でも、南総里見八犬伝のお話を聞いて、チバニアンについて興味湧きました!
ぜひ、今度はチバニアンを見にきたいな、と思いました。

俳優の辰巳さんも、俳優として演じたこともないし、なんで呼ばれたかわからない、とおっしゃってましたが、さすがの知性で、里見八犬伝の重要な核となるキーワードを思い出して、話たりされてました。すごい!
俳優さんゆえ、発声もよかったような!
そして、とても姿勢や立ち居振る舞い、笑顔が素敵でした!
一緒に講義に出席した友人らも、辰巳さん素敵だった!と言ってましたよ😊

総じて、和やかな雰囲気の中、面白いお話が聞けたとても楽しい講義でした!

ありがとうございました!!

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